ジョグジャカルタ4日目~プランバナン~

2008年12月03日 11:59

4日目は朝9時からプランバナンへ!ジョグジャ市内から空港方向へ約30分のところにあります。ボロブドゥールと比べると近いです。

一般的にプランバナンとは、ヒンドゥー教を代表する3つの神様(シヴァ、ブラウマ、ヴィシヌ)に捧げる3つの大尖塔とその付近にある数個の寺院の集合体を指し、別名「ロロ・ジョングラン」とも呼ばれています。2年前の大地震で大きく損傷を受けてしまい、一部は立ち入り禁止になっているので、ロープの外からしか見られない寺院もいくつかあります。

現在も修理中
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周囲にある崩れたままの石
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ちなみにこれはずっと昔に起きた地震で崩れたもので、2006年の地震による被害ではありません。ここに着いたとき、不思議な感覚がしました。イブウブ子は霊感とか全くないのですが、寒くもないのに体が勝手にゾクゾクするんです。この遺跡の第一印象はあたり一面に飛び交う蝶々。崩れた石や遺跡のあちらこちらに蝶々が見えます。それがとても美しくて、過去に廃れた生命が宿っているような感じさえしました。こんなに多くの蝶々がいる風景は初めて見ました。

美しい塔(シヴァ神殿)
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シヴァ神殿は立ち入り禁止だったので、隣りのヴィシュヌ神殿を回ってみました。
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狛犬の石彫り
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面白い鳥(顔が人間?)
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女神
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寺院の中にある石像
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中から見える光景
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プランバナン寺院と言えば、上に紹介した中心部の寺院が有名ですが、同じ公園内の端っこに「セウ」と呼ばれる寺院もあります。公園内には電車もあるのですが、最少人数が10名ということで、朝の時間帯は暇な様子。観光客はボロブドゥール同様、インドネシア人しかおらず(彼らはメインを見るとすぐに立ち去ってしまうので、遺跡をじっくり見学するという観念があまりない・・・)、この暑さの中、歩く気力も体力もなく、帰ろうと思っていました。

しかし帰り道、偶然MUSEUMを見つけて、無料という文字に引かれて中に入ったところ・・・

何とここの事務員みたいなおじさんにつきまとわれて、結局博物館の中をずっと説明されました。イブウブ子は余計なことをされるのが嫌いだし、マイペース(自分勝手?)に行動するのが好きなので、こういうのは正直ちょっと苦手。でも、良さそうな人だったし、まあいいやと思い、いろいろ話を聞いていました。そのうち、おじさんが「セウはもう見たか?」と言うので、「遠いから諦めた」と答えたところ、自分のバイクで連れて行ってくれると言ってくれたのです。この時点ですでにタダということはありえないと認識していたので、ついでなら全部説明してもらったほうが楽だと思い、案内してもらうことにしました。バイクだとあっという間でした。これなら歩けたかも・・・?

遺跡前にはなぜかヤギさんが
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途中にも2つ寺院があったけど、小さくて修復もあまり進んでいない様子でした。

セウ寺院
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面白い顔とポーズの守護神(仁王様みたい!)
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正面から
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ここには誰一人観光客がいませんでした。プランバナンと比べると大きさは小さいものの、崩れた感じや孤独感がどことなくアンコールワットを連想させます。仏教の影響を強く受けた遺跡らしく、上部にはストゥーパが認められます。

戦場みたい
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仏陀の首から上はほとんど切られています。これは発見された後、世界中のコレクターたちが価値の高い仏陀の頭を盗んでいったから。今でこそユネスコの世界遺跡に認められているのでそういうことはありませんが、昔はやりたい放題だったのでしょう。

首無し仏陀
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レリーフ1
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レリーフ2
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このおじさんの話によると、プランバナン遺跡は9世紀に完成したそうですが、その後16世紀に大地震の被害に遭い、発見されたときはほぼ全壊の状態だったそうです。100年ほど前にオランダ人によって発見されて、その後はオランダ人とインドネシア人が協力して復興作業に取り組んできたとのことです。なるほど保存状態が良いのにも納得がいきます(アンコールワットの場合はポル・ポト派の影響で復興作業が始まったのはプランバナンよりもずっと後になります)。よく見ると、真ん中に小さな丸いくぼみがある石が使われている箇所に気づきますが、これは修復用の新しい石だそうです。博物館の資料にもありましたが、この遺跡はむしろ復旧の遺跡といった感じで、古代の歴史よりもその後の修復作業に感心してしまいました。崩れ落ちた多数の石の中から土台を作り上げ、レリーフの内容を確認しながらパズルのように石を積み上げていくのは、最初に作るよりもむしろ大変で、根気のいる作業だったでしょう。

おじさんに他の遺跡も案内してあげるとか、昼飯を家に招待して食べさせてあげるとか、しつこく誘われましたが、ドライバーも待っているし、好意かと思って甘えすぎると面倒なことになるので、チップを渡して丁寧にお断りしました。

奈良公園みたいに鹿もいた!
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同じヒンドゥー教の遺跡としてアンコールワットと比べてみると、アンコールワットはとにかく灼熱とスコール、階段・・・と体力勝負といった印象で、若くないと行けないと思いましたが、プランバナンは大通り沿い、しかも整備された国立公園内にあるため、誰でも気軽に見学することができます。アンコールワットは周囲に何もないところに点在し、そのスケールの大きさ(全部回ると3日間ほどかかる!)とワイルドな存在感(まるでタイムスリップしたような錯覚!)で世界中から多くの観光客を惹き付けていますが、プランバナンはメインの「ロロ・ジョングラン」だけならば入り口から近く、1時間もあれば十分見られる範囲にあります。両方ともそれぞれの良さがありますが、個人的にはアンコールワットのほうがよりドラマチックで見ごたえがあると感じました。もっとも今ではシュムリアップも開発・商業化が進み、アンコールワット周辺もそのうち変わってしまうのは時間の問題ですが・・・。

一方、プランバナン寺院は、そのシルエットの美しさはインドネシアの遺跡としては価値があると思いますし、特にバリに住んでいるイブウブ子にとって古代インドネシアのヒンドゥー教の歴史を代表するプランバナンは非常に興味深いものでもありました。歴史的にはその後、地震や火山の被害に遭ったヒンドゥー教徒はジャワ島東部に移動してきて、さらにはイスラム教の拡大に伴い、バリに移住してきたそうです。もしかしたらバリ人の遠い先祖が築いた遺跡とも言えるのかも知れません。

プランバナンは2年前の地震でかなり壊れてしまったので、地元の人たちの力で現在も修理作業が進められています。今回は一番有名なシヴァ神殿の中を見ることができず残念でしたが、一日も早い修復を願っています。

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