バリ人は多少は味にはこだわるけれども、種類や質にはこだわらないところがあります。毎日の食べ物は米が中心。しかも毎日同じような食事を食べ続けています。(パンやヌードルはバリ人にとっては食事に入らず、おやつのようなもの!) 一言で言えば、バリの料理はバライエティに欠けるのです。そしてびっくりしたのは、みんな(女の子も)ご飯を大盛りに食べること。日本人の2~3倍くらいの量を平気で食べちゃいます。バリでは、基本的に食事は腹を満たすためのものと考えられているので、食事中におしゃべりをするのはあまり良いことではないようです。早食いですぐに食べ終えてしまいます。食事といえば、ワルン(地元食堂)やブンクス(持ち帰り)の文化なので、食べながらの団欒や、ちょっとお金を出してもレストランで食べるという習慣はほとんどないのです。特別な機会には大勢で集まることはありますが、食事に関しては各自でさっさと終えてしまうので、食事を交流の場とは考えていません。
西洋では「Tell me what you eat, and I will tell you who you are.」という言葉があるほど、食は人(体)を変えると信じられています。西洋と比べると、食事にこだわるほどの経済的余裕がないバリでは、昔の日本のようにまず米でお腹を満たすのが重要とされていて、野菜や栄養は二の次なのも仕方がないのかも。
しかし、ビタミン・ミネラル不足が心配になるほど、バリ人はあまり野菜を食べません。野菜料理もあるのですが、数が少ないし、調理する野菜も1~2種類だけ・・・と乏しいもの。味付けも毎回同じです。1日に食べる食品の種類が極端に少ないのです。
バリ人の好物は何といっても揚げ物!炒め物など普段の料理に使用するオイルの量もかなり多い。オイルは主に安いココナッツオイルを使っています。本来ココナッツオイルは健康にいいと思うのですが、問題はオイルの質。揚げ物(ゴレン)の多いバリでは何度も再使用されているらしく、古くなったものは当然体に良くありません。だから露店でローカルフードを食べるときは注意が必要です。生野菜や水だけではなく、古い油も腹下しの原因になりかねないからです。
次にスナック菓子。バリにもいっぱいお菓子の種類があります。値段も安いので、お腹がすいたときに子供でも簡単に手に入ります。小学生なんて、休み時間になれば近くのワルンでお菓子を買い食い、そして放課後にもまた買い食いしています。しかも、栄養効果をもたらすかのように、お菓子にカルシウム!とかビタミン!とか書いてあるのが気になる。実際の割合はわずかなのに、バリ人は栄養のあるお菓子だと信じてしまいそうだから・・・。昔は肥満のバリ人は少なかったのですが、最近はかなり肥えてきたような気もします。男性だと太ることが金持ちの象徴とか、女性だとセクシーだと思われている文化(アフリカほどじゃないが!)なので、あまり太ることを悪く思っていない人が多そうですけど・・・。
最後は赤ちゃん用のパウダーミルク。バリだけに限らないのですが、発展途上国ではパウダーミルクを飲むと、赤ちゃんの発育によい効果があり、丈夫で賢い子が育つと誇大宣伝されています。こっちの物価では高級なので、親は広告を信じて買っています。パウダーミルクが悪いとはいいませんが、先進国で母乳の重要性が再認識されているのに皮肉?なことです。
今、日本では食の安全が叫ばれていますが、インドネシアの安全基準も怪しいものです。やけに賞味期限の長い食材(防腐剤たっぷり!?)や、賞味期限の張り替え(賞味期限がついているだけまだまし!?)、虫が湧いている商品などをよく見ます。日本だと大問題になりかねないのに、ここでは当たり前なのか誰も文句を言わないようです。また、屋台やワルンでの食事は安くておいしいけど、栄養面や衛生面では食べ続けるのはよくないかも知れない・・・冷蔵庫がある家庭が少ないバリでは、食べ物はその日に食べるのが基本です。ワルンで食べるなら、まだ新鮮な午前中をおすすめします。たとえレストランでも、食中毒になったら自己責任で片付けられてしまうバリ。日本だと素直に非を認めるのが良いとされていますが、バリでは非を認めてしまえばおしまいだという考えが強いのです。口に入れるものには気をつけたほうがいいと改めて思いました。
こんなドーナッツ売りのバイクもあります。このたまらない表情!

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